土曜日

昔、そんな昔でもないけれど。
そう、週休二日制が世の中になじみ始める前。
土曜日というのは、特別な曜日だった。
午前中は学校へ行って、午後はお休み。
午前中勉強をしたからだろうか、午後はなんだか、のんびりとした気持ちになっていた。
友達と遊ぶにしろ、ちょっと違った感情がこめられているようだった。
日曜日もまた、特別だった。


今は、その特別だった土曜日は失われ、特別だった日曜日が増えて、特別で無くなった。
二つの特別が無くなったのだ。
あの感情は、もう戻ってこない。


土曜日と日曜日が特別な日でなくなってから、なんだか1週間が過ぎるのが早く感じる。
休みが特別と感じる、感覚が薄らいだのかもしれない。
だから、なんとなく過ぎてしまう。
あれ?もう日曜日の夜だよ。というのが多いのだ。
なんだか、損した気分じゃないか。


まぁ、休みなんてそんなものなのかな。