総評とでも言うべきか。

3月14日朝方5時頃、Fate/stay nightが終わった。


率直な感想、長かった。
でも、
「やっと終わった。」
ということではなく、
「もう終わってしまった。」
ということだ。


でも、後はひかない。
納得させて、終わらせてくれたのだ。
それでいい。
そう思える物語だった。


後を引かないのに、「もう終わってしまった」という感想を持った。
なにか、おかしい。
この、頭と心が矛盾している状態ってなんなんだろう。
考える。


この物語にかけた時間、感情移入の大きさ、そして物語の完結性が、ゲームなんだということが、この矛盾を生み出してることに気づく。


どっぷり、感情移入した。
主人公が悔しがれば、自分も悔しくなる。
壊れていくヒロインを、止めてやりたいと思い、顔をはたいてやりたい、抱きしめてやりたいとさえ思う。
そのゲームの中に自分が入っている。


しかし、所詮ゲームだ。
その中には、入りっこないし。
あっちは、2次元の世界だ。
そんなもん、当たり前である。
バッドエンドを迎えれば、スタート画面に戻ってくるし、トゥルーエンド*1で、感動して感傷に浸っていたって、最後には、スタート画面に戻ってくるのだ。
そこで、現実に戻される。


頭の中では、
「ああ終わったな。」
「うん、それで良かった。」
と、物語が終わったことを理解する。
では、心はどうだ?


物語に持ってかれた心は、なかなか現実には戻ってきてくれないのだ。
だから、矛盾が生じた。
心が戻ってくるまで、じっとスタート画面を見つめる。


いつも、良い物語に出逢った時。
その物語が終わった時の、放心状態とも呼べる、感覚を楽しむ。
それが、Fateにもあったというわけだ。
それも、最上級のそれの感覚だ。


素晴らしい物語をありがとう。
感動し、泣いたゲームはこれが始めてだ。


そうそう、クリアしてから、即効、迷ってたサントラをamazonで注文。
全クリ後の、スタート画面の音楽から離れられなかったという事が、決定打でした。
ついでに、プレミアムファンブックも注文してしまった。
TYPE-MOONのスタッフがどんな人達なのか知りたくて。

*1:グッド、ノーマルエンドも然り