外に出た

 少し自由の身になれたので、食材の買出しついでに外に出てみた。本屋に立ち寄る。
 私は本屋が好きだ。外の喧騒からはなれて静かにそしてゆっくりと時間が過ぎている。その中をカツカツと音を立てながらゆっくり歩くのが好きだ。気になるタイトルを見つけては手にとってパラパラ読む。その繰り返しで、ときどき買いたい本を見つけては、あぁまだ読んでない本があるし・・・と諦める。そんな時間が大好きだ。でも我慢できずに衝動買い。前から買いたかった本だったし、なんだか無性に手に入れたくて、買ってしまった。計11584円也。

 佐藤裕哉著::フリッカー式/エナメルを塗った魂の比重/水没ピアノ/鏡姉妹の飛ぶ教室
 西尾維新著::ネコソギラジカル(中)/(下)
 天野こずえ作::AQUA(1)(2)/ARIA(1)〜(7)

 私は漫画をあまり買わない。小説が9に対して1くらいなものだ。なぜ漫画を買わないのか。なぜ漫画を読まないのか。考えてみた。
 嫌いな訳ではない。こうして今回も漫画を購入している。
 一番の理由は金額とそれが消費してくれる時間の関係だと思う。漫画はすぐに終わってしまう。それに比べてちょっと高いと思っているわけだ。その分のプラスアルファが多分にあるということを知っているのにだ。これは多分私が貧乏だったこともあるし、エンターテイメントに対しての過小評価があったからだと思う。それを10何年間も当たり前で過ごしてきていては、そう簡単には変えられない。
 思えば小説にしても、音楽にしても、映画にしても、この見解が自分をそれらに遠ざけていた。だからアニメが好きだし、テレビが好きだったのだろう。今にして思えばこんなに素晴らしいものを拒んでいたなんて信じられないのだけど。人の価値観は変わる。
 しかし、こと漫画に関してはいまだに拒んでいるとなると、私の芸術的価値観に「絵」というものはよほどお金を使いたく無いらしい。それは私の中で、結構すごくがっかりである。トラウマでもあるのだろうか。
 ちなみに私は結構すごく絵が下手だ。